最近の読書の感想※とりとめなし
Hi、こんばんは、おしんこです。
久しぶりの更新だ。
3日ほど前に北海道を出て、今は東京でバケーションの最後を締めくくろうとしています。
なんか…なんか…
読まなきゃならない本が山ほどあって、ちょっとのんびりできませんでした。
あんまり友達とも会えなかったな。日々、自分が設定したノルマに追われていた。
読書は好きですが、こうして追い詰められて読むのはそんなに面白くないね。
☆
紅楼夢は念願の井波訳(一番新しい日本語訳)をゲットして、今は7巻中3巻です。
紅楼夢は去年一度通読しましたが、あまり細かい訳じゃなかったので、新しい訳を読んで「そういうことだったのか!!!!」ってなる。
非常に丁寧な訳で尊敬します。漢詩が訓み下しだけの翻訳版も少なくないけど、訓み下しのほかに自然な日本語訳が付いているのが嬉しい。
将来的には原文にあたりたいな。
紅楼夢は中国語を勉強してるとその面白みがぐっと深くなる感じみたいで、はじめの方に「誰かこの物語の意味がわかる人がいるだろうか?」って書いてあって、「ダ・ヴィンチ・コード」で描かれた暗号がそこかしこに潜んでる感じなんですね。
「登場人物の名前を組み合わせると、物語の全容を暗示する別な意味になる」
みたいなのが。
まぁ中国語は堪能じゃないので、解説本を読んで(解説本の方の日本語訳がないので頑張って原文を引いてる。つらい)「なるほど!!!」と唸ってます。
中国の源氏物語と称される貴族の没落を描いた話ですが、
源氏物語と比べるとかなりお国柄が出てて面白いです。
まずエロがあんまりない。基本的にはピュアな話です。
あと感情表現が豊か…というか端的に言って喧嘩が多い。信じられない頻度で罵り合ってて、それもコミュニケーションのうちという感じ。
源氏物語は黙って立ち去る、みたいなことはあるけど、大声で罵り合うのはあんまないね。
あと時代もあるのかもしれない(成立は清代)けど源氏物語みたいな、"光る君は普段このようなことは例にないと思いながらも、こういった場合では致し方あるまいと思い、やむなく○○なさらなくてはなりませんでした"的な異常に長いエクスキューズや敬語は見られない。
まぁこれは翻訳の問題かもしれないけど。
谷崎潤一郎の訳はわりと美しい文が多い印象。彼は句読点を使わない文体が有名だけど、
巻頭言で、句読点を使わなかったり旧漢字使ったりで現代人が読んでくれないのは仕事の意味がないし残念なので読みやすく直した(意訳)と書いてあって、
ああこの人は、意外に柔軟な人だったのかな、と思った。
☆
あとカラマーゾフの兄弟。
高校時代に読んで、めくるめく面白さに感動した作品で、でも忘れちゃったので、これもまた読み直し。
最初読んだときから長兄のドミートリーが好きということがはっきりしている。自堕落で基本的にクソとしか言えないんだけど、自分の哲学をしっかり持ってるのがとても魅力的だし、外面がクソだから親近感がある笑
カラマーゾフは女好きで金遣いが荒い家柄だから、出家志望の三男も心の中は大変そう。
個人的にドストエフスキーは人生経験が豊富で、死刑を恩赦で回避した人は日本にそんなにいないから笑、やはり深く重い話になるんだろうな。
オススメです。けっこう本に線を引いてる。
今日もあんまりとりとめはないけど、もう寝ます。また明日かな。おやすみなさい。