おしんこ盛り合わせのサラダボウル

中国を愛しすぎてる日本語教師おしんこが異文化で奮闘するブログ

「試す」「試みる」の違い

今日は日本語教師らしい話を。
学生から質問があった幾つかのことについて。
ペーペーのわたしですから、こういうのめずらしいですけど笑

・「試す」と「試みる」の違いは?
試すと試みる、英語にすればどちらもtryです。確かに多くの意味は重なっていますが、ニュアンスが違います。
どう違うかといえば、「試す」はYESなのかNOなのか、はっきり確かめたいというニュアンスがあります。
「試みる」は、自分の経験としてそれを重ねたいという意図が感じられます。そして比較的書き言葉寄り。
例を出してみましょう。
「世界一周を試みる」。
「試す」でも間違いではありませんが、何と無く落ち着きなく感じるのではないでしょうか。
世界一周は、かつてやった人もいるはずですし、極端に言えば、北京からロスに飛んで、ロスからイギリスへ、イギリスから北京に戻ってくれば、当然できます。
実現可能なことはわかっていますが、自分の可能性を確かめたいというニュアンスが強く出ますよね。


・「〜から〜まで」「〜から〜にかけて」「〜から〜にわたって」の違い
「〜から〜まで」ははっきり始点と終点が決まっています。
例文:9時から5時まで働きます。
「〜から〜にかけて」は終点がはっきりしていない状態。
例文:今日から明日にかけて、雨が降るでしょう。
例文:関東から東北にかけて、雪になるでしょう。
「〜から〜にわたって」は比較的長い時間であることを表現します。
例文:今日から三日間にわたって祭りが開かれます。
実際に長い時間かどうかはともかく、話し手の気持ちが表現されています。
例文:一時間にわたって説明を受けた。
など。


教科書の受け売りじゃなくてちゃんと自分でまとめましたよ!
急に想像してない方向から質問が来た時、ちゃんと答えられる自信がなかったんですが、今日突然の質問を受け、答えたあと、学生が辞書で確認する(最初から辞書を見なさいよとか言わないであげて…)という抜き打ちテストに対応できたのでちょっと自信がつきました……。

日々精進しなければ。。。ね。。。

学生たち可愛い。
きょう、「〜をもって(今日をもって、の「もって」)」という文型について質問されて、メモに「持つ」と書いてあったので、「漢字は『以って』ですよ〜」といったらわたしがちょっと笑いそうになるほど目を丸くして驚いていました。
そのあと「元の形は『以つ』ですか?」とも聞かれて、「動詞じゃないですよ」といったらさらに混乱していました……。
混乱させるようなこといってないはずだよね…?

きょうはこの辺で!
明日は8時から授業やで〜日本のサラリーマンよりは出勤早いやで〜(´・_・`)